WRITE, DREAM, LIVE

アメリカ在住の日本人が綴る、学んだ英語、出会った言葉、日々の疑問など

たった一年で衰えた

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ちょうど一年前のCostcoでの写真 この直後、上記の全てが入手困難になった

「私は長距離走を走っている。
もう走り始めて長い時間が経つ。
疲れ果てて息も苦しく脚は重い。
止まってしまおうかな・・・。
少し歩いてからまた走れば元気が出るかもしれない・・・。
そんな心の誘惑の声が聞こえる。
いや、だめだ、ここで休んだらもう一度走るのはもっとしんどくなる。
なんとか脚を前に出し続けるんだ。頑張れ頑張れ。
そうやって、気持ちを奮い立たせて走り続けていたら、突然目の前に自転車に乗った子供が飛び出してきた!
慌てて立ち止まる。
なんとか飛び出してきた子供と衝突することは避けられた。
子供は行ってしまった。
しかし、走り続ける意欲はぷつりと切れ、私は残りの道を重い脚をひきずりながらぷらぷらと歩くしかなかった。」

長距離走を走っていたのが、パンデミック前の私。
飛び出してきた子供がパンデミック。
もう二度と長距離走に戻る気が湧かないのが現在の私です。

アメリカにコロナが上陸し、私が居住している地域がいわゆる「ロックダウン」状態に入ったあの時からもうすぐ約一年。

ここ数週間は少しずつウィルスの感染状況も終息に向かっている感じで、ワクチンの配布も進み、これ以上はひどくならないだろうという感じになってきた。

そして、昨日、そろそろ子どものスイミングのレッスンでも申し込むかという段になって、唖然とした。今の生活に、毎週たった一回のそんな予定が入ることがめんどくさくてしょうがない。なんかそういうものが入る余地が無い。重い腰を上げる、という言葉があるけれど、腰が、上げられないくらいくらい、重い。結局、「まあいいや、まだ間に合うしあとで申し込もう」。得意の「先延ばし」である。

「毎朝弁当を作って配偶者を送り出し、就学児たちを学校に送り出し、未就学の幼児をたった2時間ちょっとの幼稚園に毎日送迎し、幼稚園以外の時間は図書館だのプレイグループに連れて行って相手をし、放課後は障害児を療育施設に送ったり自宅療育のためにセラピストさんを家に呼んだりし、ほかのきょうだいたちをスポーツのレッスンに送迎し、週末は日本語補習校に子供を通わせ、日曜日は他の親御さんたちと連絡を取り合ってプレイデートだの誕生日パーティーだのをやり・・・・・・その日の予定を間違いなくこなすため、何時にどこに自分がいればいいのかを毎朝毎朝予定表をチェックして数回シミュレーションしてから一日を始める」、
たった一年前はそんな毎日だったのに。

学校も課外活動も、人と会うことも、療育もいきなり何も無くなって、予定表はスカスカ。毎日合計2時間以上も車に乗って、あちこち駆けずり回るストレスからもいきなり解放されたのはよかった、だけど・・・
気づいてみたら、家族が増え始めてからずっと何年もかけてコツコツつけてきた「予定をこなす気力・能力」みたいなものがすっかり衰えた。

あっという間に、本当に、衰えた。

一年前の自分が、自分に思えない。日記を読むと「・・・誰?」状態。
もう前やってたことができる気がしない。
一度止まっちゃうと、もうそこまで走ってきたこと自体がどうでもよくなってしまうというか。

どうやってこの衰えた何かを取り戻したらいいのか。

それに、びっしりだった予定がスカスカになって、この一年その時間で何か有意義なことしたっけ?
「もっと時間があったら家のあそこを片付けてここを掃除して、家族にももっと余裕のあるやさしい態度をとって、心をこめて料理して、本もたくさん読んで、文章もたくさん書けるのに」
いつも心でそうやってブーブー言ってませんでしたっけ?
そのうちのひとつでもやったの?  
大声で「No」です。

結局、なんか大幅に衰えただけ。

一年で別人、スカリー2.0になった。2.0なのに劣化して退行している。

なんて素敵な一年だったんでしょう。

ダメ人間の成長とか能力の維持のためには、ある程度のストレスって必要なんだと悟りました。ほっといたら水は低きに流れる。簡単に、あっという間に。

この一年、ふってわいた時間を大切に使って成長し、成果を上げた方、または休みたくても休めず働き続けた方。爪の垢送って下さい。ダメ人間卒業できるんなら煎じて飲む。足の爪はきついけど、手指ならなんとか頑張れそうな気がする。

ああ~明日こそは明日こそは、療育の申し込みとスイミングの申し込みと、春休みをどうするのか決めるのと職探しと・・・きちんとやろう、やらなくちゃ。

でもまあ、まだだいじょうぶかな。来週でも間に合いそうだし、来週中にやろう・・・。

お題「#この1年の変化